港区の修学旅行50万円補助は正しい?

 港区の公立中学がシンガポール修学旅行、生徒一人当たりに使われる税金が50万円となる件が大いに物議を醸している。教育格差とは親の収入以上に、地域格差が問題だと私は思っていたが、その象徴的な出来事だ。未来への投資といった反面、あまりにも大盤振る舞いすぎるのではないかと両方の意見が当然ある。当てはまりそうな人は大いに賛成するだろうし、そうでない人は反対意見が多いだろう。人間は仙人ではない。
 結論から言えば、どう考えても公金からの支出としては適切ではない。発想は悪くはないが、金額的にやり過ぎである。取ってつけたように何となく学習的なものを旅行に盛り込むだろうが、基本的に修学旅行なんて、気分は遊びと思い出作りだ。当然であるし、またそれで良いと思う。
 一人当たり50万円もらえるとしたら、もっと有意義なことなんていくらでもあるだろう。個人ごとの習い事に使ったり、英語教育に使ったり‥、私が区長なら全生徒に50万円のクーポン券と教育関連カタログを送る。英語塾、超短期留学海外旅行(学校主導)、教育ソフト、様々な体験費用、私立高校入学金など、カタログには20種類くらいの項目と金額を載せておく。そこに港区内の教室や店舗、旅行代理店などが絡めば、区民の税も有効利用というものだ。親は喜び、タックスペイヤーだって修学旅行よりは反対しづらい。多様化社会から中学生を除く必要はない。シンガポールなんて行きたくない生徒もいるだろう。
 それにしても60万円弱のシンガポール旅行って、どんなお大尽旅行なのだ?いくら円安とはいえ、まさか高級なものばっかり食ってるんじゃないだろうな。
 公金支出は公平・平等でなければならない。単独自治体の支出とはいえ、配分が偏り過ぎている。港区の私立中学生にはこの補助とは無縁であり、公平性は担保されていると言えるのか。学校の先生が足りないと嘆いている多くの自治体は、どのようにこの修学旅行を見ているのだろうか。港区も全国数多の〇〇県〇〇市や町村も同じ日本国民である。
 ところで港区議会は野党も賛成したのかな。

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