野球と政治の違い〜暗い未来

 サイ・ヤング賞投手、横浜のバウアーが8勝目を挙げた。メジャーリーガーにありがちな日本の野球を舐めることなく、超がつくほどの親日家の彼はキャラ的にも愛される人気選手だ。早くも来年の契約、他球団の引き抜き等を心配する声も多い。
 バウアー投手は実力がありながら、性加害者裁判などの諸問題からアメリカで契約しようとする球団は現れなかった。裁判と野球を切り離した日本球界に活路を見出したのである。ある意味、横浜の懐の広さの勝利だ。
 これが政界ならばどうだ。週刊文春の見出しが踊る。『木原官房副長官は違法風俗の常連』だから何だと言うのだ。呆れてモノも言えない。
 木原夫人関係の事件からの連続掲載で、とことん木原副長官を貶めようとする一連の企画だ。木原副長官の対応もどうかと思うが、少なくとも政治家に対する批判は政治的なものであることが本筋だ。勿論全部が全部そうでなくてはならない、スキャンダルを載せるなというわけではない。スキャンダルには一定以上の悪質性と話題性、事実の詳細情報が必要だ。攻撃するためだけの行き過ぎた企画、三流ブラックジャーナリズムもどきの下らない記事はもういい加減にしたらどうか。
 今回の記事も見出しには大きく〝違法風俗〟とあるが、よく読んでみると、系列店が過去に摘発されたことがあるというだけで、それ以外の違法風俗に関する説明は全く無い。つまり内容に関係なく、見出しに〝違法〟のワードを付けたらより効果的、という下品な発想だ。木原副長官の方が下品?そういう意見もあるだろうが、個人生活の上品下品は関係ない。殺人事件の記事は興味を引いたが、今回の記事はいただけない。これまでの記事内容にも誇張表現があったのではないかと想像してしまう。 
 ただ政治家を叩くためだけの記事は、最終的には国民の利益に反する。若い優秀な人材はどんどん政治家や官僚の世界から逃げていくだろう。ブラックな職場を嫌い、教師希望も極端に少なくなった。国や地方をクリエイトする人間はどんどん低下していくかもしれない。
 

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