日本の鮮魚が入らないと中国の業者が困っている。処理水で輸入が実質停止になったからだ。しかし今回は海洋放出計画以外のテーマについて思いが走る。
数十年ほど前は、イカの水揚げ高のうち世界の半分を日本人が食べていた。タコを食べるのは日本人とスペイン人だけと言われていた。それが本当かどうか知らないが、魚は世界規模で考えれば、あまり食べられていなかったのは事実だ。海外から来る旅行客だって恐る恐る生魚を食べていたのだ。
時代が変わればどうだ。海産物は中国、台湾などに買い負けするのが普通になってしまった。高値続きでじき日本人の口には入らないようになるだろう。サバもサンマもごっそり持っていかれる。中国13億人がマグロ好きになったら、日本の消費者はどうしようもない。
日本食を世界に広め過ぎたのではないか。和食が認められるのは誇らしいが、魚ばかり食べていた日本人は、魚が高いからと輸入肉や加工肉をより食べるようになった。「いやいや、和食なんざたいしたことありませんぜ。菜ッパばかりです」なんて言ってる方が良かったのではないか。
まあ、以上は半分冗談に近いが、いくらPRの世の中だと言っても、何でもかんでも思うまま感性で訴えれば良いというものではない。特に政治家が発信するメッセージや自己宣伝は、十二分に吟味した上で世に出したい。発信が簡単、便利になったからと、推敲も安易になっては絶対にいけない。自分自身の足を引っ張りかねない事態を簡単に招いてしまうのだから。
自民党女性局のフランス外遊批判が止まらない。早くも〝エッフェル松川〟だとか〝ルイ16世〟などとニックネームも付いてしまった。マスコミはこういうのはしつこい。事あるごとに、未だに〝ドリル優子〟と書かれてしまう。
あんなもの、挙げなければ良かっただけである。時勢、状況、自分のポジションを考えれば、わざわざSNSの載せる道理は全く無いのが今なら誰でも分かるだろう。一般人のそれとは違って、政治家のSNSは自己宣伝目的と重く認識しなければならない。すると自ずから気軽さは消える。最終的に自分にはどう得になるか、よく吟味しなければならない。余計なことをしたものだ。
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