安易過ぎる大阪万博

 大阪万博が揺れている。もう建設が間に合わないという現状から、時間外労働の時間規制を万博に適用しないよう協会側が要望した。
 しかしこの要望は受け入れられるのか?一体何のための規制か。例外はままある事で、それ事態は否定されるべきものではないが、こうも安易に例外を作られると、規制そのものに意味がないと証明するようなものだ。「間に合わないよ」「じゃあ例外としよう」では、初めからやらない方がマシだ。ここに民間ビジネスも国家事業も区別はない。因みに私は時間外労働時間規制そのものが、元々あまり労働者の防波堤になっていないと考える。言うまでもないが、選挙に時間規制など一切無い。
 万博協会はそもそも仕事が杜撰過ぎないか。未だに一カ国も建築申請が無いと困っているが、どうして協会は急かさなかったのか。各国が動かないなら動かそうとしないのか。動かない理由を除去しようとしないのか。スケジュールを一体どう考えているのだろうか。無理でした、と言うのなら、企画そのものが無理だったのだ。
 災害の時なんか関係者がよく「想定外でした」なんて言い訳しているが、それはプロの言う事じゃない。天下の名手イチローだって、エラーをした。しかし一度だって「あんな方向にボールが来るなんて想定外でした」なんて口にするはずもない。万博協会にじっくりとどんな想定外があったのか、一度聞いてみたいものだ。
 超ビックな箱物建設イベントなんか、もう全く時代にそぐわない物になっている。ディズニーランドとディズニーシーの年間来場者を足した数よりまだ多い来場数を予定しているらしいが、本気で試算しているのか。7500円を払って行く人がそんなにいるのか。
 「国家的プロジェクトです」と言われても、そう易々と人は飛びつかない。先進国は特にそうだろう。盛況なのは何かに特化した〝趣味もの〟ばかりだ。
 およそ1000億円の追加予算が必要になってくる。私が払った税金もこれに使われるのかと思えば、情けなくて涙が出てくる。維新の会の国会議員、地方議員らは身を切る改革はしなくていいから、全員で企業周りをして1000億円の協賛金を集めて欲しい。

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