日本がホントーに変わる時

 四十年ほど前、世界の石油は三十年で枯渇すると言われていた。学生らのディベートで代替エネルギーがよくテーマとなっていた。今は石油枯渇なんて誰も言わない。ハイブリッドカーなど石油資源を有効利用する技術、天然ガス発掘〜利用の技術などのおかげだろう。科学技術の大勝利である。
 再生可能エネルギーと共によく話題となっていたのが「夢の核融合」だった。ソレは正に夢物語で、実現性が真剣に語られることは少なかった。再生可能エネルギーは一歩二歩と進んでいるようだが、エネルギー供給量や後処理など種々課題がいっぱいだ。
 日本人ノーベル物理学賞受賞者らがレーザーを利用した核融合技術の新会社を設立した。2030年頃の核融合炉の商品化を目指す。日本の科学技術関連として、久々に明るい話題だ。
 核融合の実現化で地球のエネルギー問題は一挙に解決に進むはずだ。安全性は非常に高く、廃棄物は出ない。地球上の戦争やいざこざは激減するだろう。日本がその先端を走ってくれれば、国力も一気に上昇だ。大阪大学、京都大学など日本の核融合研究は進んでいるように見えたが、アメリカ、イギリス、中国が先を行っているらしい。
 科学技術国家となるためには、国が直接的に金を出すだけではダメだと思う。民間企業が儲けられる仕組みを作らなければ、発展し続けることは難しい。そもそもやる気なんて出てこないだろう。人材育成と共に市場形成が望まれるところだ。
 日本は常に「資源が無い国」と言われ続けていた。しかし時代は変わってきた。メタンハイドレードは大量に日本海に眠っていると言うではないか。核融合とメタンハイドレードで、日本は一挙にエネルギー供給国にならないだろうか。これはもう百年先の話ではない。ほんの数十年先の変革だ。
 エネルギー問題なんて、次の国政選挙のテーマになんか1ミリもならないのが悲しいですな。

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