日本のパスポートは最強だと思っていたが、三位に陥落してしまった。英コンサルティング会社のランキングで、ビザ無し訪問可能国指数はシンガポールが一位になった。
日本人は一位が好きだ。いや、どこの国でもそれは同じか。国民の誇り、思い以上のものが一位にはある。生活の豊かさに直結しているケースが非常に多い。
日本は戦後の急成長以来、ガムシャラに働き続けた。自動車に代表されるように特に工業分野で様々なものが一位になり、徐々に一位慣れしていった。健康分野でも寿命など一位になった。
しかし失われた三十年によって、日本の一位も徐々に消失していく。二位だった国民一人当たりのGDPは二十七位になり、一気に貧乏国になってしまった。安い円を背景に、海外からは札束を持った一般庶民が押し寄せて来る。
復活の兆しはなかなか見えてこないが、もうデータで表せないもので一位を目指すのも良いのではないか。例えば現在の日本を支えているアニメ・漫画は売り上げ数云々を今さら言うまでもなく、歴史、拡がり、クオリティー等ダントツに一位だろう。
「数字をあげつらうまでもなく、誰がなんと言っても一位」といったものを築き上げていく土壌と国民気質〜何とも素晴らしいではないか。お財布を無くしても戻ってくるニッポン、路上にゴミの無いニッポン、どこの公共トイレもきれいなニッポン、女性が夜に独り歩きできるニッポン、全部一位に違いない。多くの外国人が発信してくれているが、SNSの時代だからこそ、そういったデータに無いものを知ってもらえる。
世界国際フォーラムで、2022年は日本が観光魅力一位になった。たまたま組織の順位付けで一位になったが、目に見えない一位を目指す都市創りをして、世界に発信していくのは各地のリーダーにこれから求められていくに違いない。
「二位じゃダメなんですかぁ」ダメです。二位を目指した場合、二位にもなれません。
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