印刷物にこだわり過ぎる候補者はあまりよろしくないと昨日は書いたが、もちろん有権者に響くビラが不要だと言っているわけではない。一発で相手をノックアウトしたビラを何度も作ってきたし、逆にやられた事もあった。要は企画やアイディア、方針が固まったなら、候補者自身が一字一句にいつまでも囚われず、そういうのはスタッフに任せて、自分はさっさと次の行動に移れという事である。
では相手をノックアウトするビラ、印刷物はどのように作成していくべきなのか。基本的には候補者の強い主張をクローズアップしたものだ。それがいかに有益か、必要なのか、未来に役立つのかを説得性を持ってビジュアル的に分かりやすく単純明快に表現する。
例えば一騎打ちの首長選なんてのは、強烈な武器に仕上げなければ、ビラの価値なんてほとんど無いだろう。相手の弱点をえぐるビラだ。何も悪口を書けと言っているのではない。
敵の多選を批判するなら、ことさらフレッシュな政治の必要性を。敵が若造ならことさら積み上げ政治の必要性を。敵が推進している道の駅を潰したいなら、ことさら費用対効果の悪さと市民負担の大きさを。大げさと思えるくらいにスッキリと明確にクローズアップさせよう。その場合政策をあれもこれも入れ込まない。大型のビラ表裏に、道の駅不要論だけをあの手この手でデータも交えて論じ、キャラの立ったキャッチフレーズを付けて仕上げるのだ。
基本政策を5つも6つも載せて、さらに言いたい事の詳細にまで及び、小さな文字を羅列して他人に読んでもらえると考えている方がどうかしている。
自分が読み手になった場合、有権者になった場合をイメージしてみれば、すぐ分かる事なのに、候補者になったら何故かほとんどの人がそれを分かろうとしない。選挙七不思議の一つだ。
素人の発想でプロの制作を。
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