候補者に必要なのは、政治哲学や信念ではない。そんな立派なものがなくても、通る候補者は多い。こんなヤツ政治家としてどうなのかと疑念いっぱいでも、選挙にはめっぽう強い人間はいる。
以下の当選する候補者の特徴は、特に新人候補や若手候補は当てはまる。
1)活動がルーティーン化
活動量の多い少ないは当落に直結する。その質も大切ではあるが、圧倒的に量の方が重要だ。〝効果的な辻立ちの場所〟なんて言ってる奴はほぼ落選する。満遍なくやるのだ。受験勉強と一緒で、量をやらなければ効果的もクソもない。そのため具体的活動のルーティーン化は必須だ。
2)一発芸は人に頼る
やる気の乏しい候補者に限って、世を動かすキャッチフレーズだとか世論を一変させる主張なんぞにこだわって、それが選挙のキモだと思い過ぎている。そしてロクな活動をしない。
当選する候補者はたくさんの人から様々な意見やアイディアを聞いて自己の選挙に生かし、そこから考察してデータも加味しながら最終戦略を作り上げる。一発芸で当選するのではなく、一つの策だと心得ている。
3)小心者
パーフェクトな候補者、素晴らしい事務所態勢なんてのはマボロシで、世の中にはほぼ皆無だ。自陣営の足りない所や弱点を分析して、理解しているからこそ有能な候補者は小心になる。何でも来いと自信満々な候補者は、大方落選する。
人前でおおらか、一人になると心配事ばかりといった候補者に、私はいつも未来を感じる。
4)笑顔が多い
当たり前だが、常にしかめっツラの候補者に人は寄ってこない。笑顔が多い候補者は、自然とそれが似合ってくる。表情が乏しく、何を考えているのか分からないような候補者は、有権者にとって魅力はほぼゼロだ。
5)印刷物にこだわらない
今回一番訴えたい重要点さえしっかりと押さえれば、細かい部分にはこだわらない。スピード重視で、一刻も早く活動に生かしたいと急ぐ。特にビラはあれもこれも入れ込まず、主張は1〜2点のみだ。
戦場にこれみよがしな名刀は必要ない。それよりも早く武器を現場に届けたい。武器が不足することのないよう十分過ぎる量の確保こそ重要なのを感覚的に知っている。後はスタッフが仕上げれば良いだけだ。
6)人にまかす度量
一人の人間がやれることなんて、たかが知れている。特に膨大なる選挙戦の場合は。
7)決めたらソレ
例えば印刷物のゲラを支援者の〇〇協会会長のところに持って行き、ここを変えろと言われたらすぐに変更する。次の偉い人がたまたまそれを発見して「どうして変えたんんだ」と怒られる。そしてまた戻す。いちいち人の言うままになっていると、活動は一歩も進まない。いったん決めたことをコロコロ変えているようでは、周辺の人たちからの信頼も得られない。
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