「ウチは何もないし‥」で良いのか

 シンガポール49800円、ロス39800円、ハワイ39800円、ニューヨーク69800円、上海19800円。円が80円台だった時に私が行ったツアーだ。全てそこそこのホテルとエアー、確か朝食も付いていた。何の問題もなかった。上海に至っては昼食と船遊覧も付いていた。その代わりにたっぷりとお土産物屋巡りにも付き合わされたけれども。
 そういえば100円を切った頃から、赤プリ一階のレストランにあった10ダラーステーキがメニューの片隅に追いやられ、90円を切った頃にメニューから消されてしまったのを思い出す。
 久しぶりの円安で140円台になったが、民主党政権時の円高株安の頃と比べると隔世の感がある。これほどの円安になると庶民には生活面でも辛いことが多々あるが、安過ぎる円は日本人として納得しにくいものがある。インバウンドは悪くないが「いやあ、日本は何もかも安くてイイネ。何でも買えるしさぁ」などと札束を切られるのはあまり愉快なものではない。バブルの時、東南アジアで似たような事をやっていたのかな、不動産屋とか金融屋とかは。
 円安も円高も良し悪しは両方ある。インバウンドは勿論、海外にモノを売る商売にとっては絶好だろう。農産物をはじめとして、自治体のブランドである商品を海外に売り込むヘルプに力を入れてはどうか。県や市が物産展を都内で行っているのをよく目にするが、海外都市で複数の自治体が合同で行うのもアリ、普段はちっとも役に立たない姉妹都市制度を利用するのもアリだ。今こそ民間企業の手助けをしながら、我が市を売り込もう。儲けはたいしたことがなくても、自治体の名前が海外に広がったら先が開けてくる。
 インバウンド効果にも大きな差がある。さっぱりその恩恵に授かっていない都市なんてザラにあるが、自治体トップは黙って指を咥えてただ見ているだけでいいんですかね。

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