やっちまった大統領

 ワグネルの反乱はベラルーシ大統領の提案によって撤収された。プーチン大統領が「最大の裏切り」とテレビ演説で断じていたにも関わらず、ワグネルリーダーを罪に問わなかった事はびっくりだ。公に自分に逆らった人間に、プーチン大統領が手出しできなかったのは初めてではないだろうか。これから首脳層も国民も「怖いプーチン」「逆らってはいけないプーチン」への認識が変わってくるに違いない。
 わざわざテレビなんぞで、プリゴジン氏を断罪しなければ良かったのだ。挙げ句収束させたのは他国の大統領とは。プーチン大統領のリーダーシップは一気に減退した。ウクライナ戦争への行き詰まりにも、さらなる影響は確実だ。今回の騒動でウクライナ戦争に変化が起き、このまま終焉となってほしい。
 拳を振り上げるには、相当の準備と対応策が必要だ。気分だけで有権者に語りかけてはいけない。対立候補の悪行や誤った政治哲学〜政策に公に反論する時は特にそうだ。
 首長選でのネガティブキャンペーン実施は、以前よりは抵抗が少なくなり、ある意味普通にもなってきた。もっとも一騎打ちの首長選で特に新人が相手の政策に反論できないなら、選挙に出る方がどうかしている。覚悟を決めて出馬したのだ。ポジションを明確に掲げて相手(現職)に対峙しなければならない。それが候補者としての自分の存在価値、存在意義だ。
 政策を正論として堂々と批判しよう。そして対案をきちんと出して対立軸を打ち出そう。ネガティブキャンペーンは、相手の政策を批判して政策論を戦わせてこそ尊い。どこぞの大統領選のように人格批判をしたり、スキャンダル合戦を繰り広げるから醜悪なのだ。
 ベラルーシに移ったプリゴジン氏、謎の行方不明などにならないように願ってしまう。

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