ウクライナからのニュースを見て、随分と戦争事態が変わってきたなと思う。
民間人〇〇人が死亡したとか、女性の残虐遺体が発見されたとか、ロシア側の非道が伝えられたり、ロシア側からそれはフェイクなどと反論が出てきたりする。全てSNSが大きな役割を果たしている。
資料文献やノンフィクションを読んでも、戦争経験者の講演を聞いても、戦争なんてこんなもんじゃない。民衆の心を折るためにレイプは手法として通常に行われ、市街を焼き尽くし集団殺戮は当たり前だ。極限状態にある兵士は殺伐としていて、極悪非道を尽くすことが任務とされる。
そもそも戦争なのだから、民間も軍人もない。はだしのゲンは描写が過激だから反対とか、戦争リアル体験者はちゃんちゃら笑ってしまうのではないだろうか。そういえば東京大空襲も風化してきた。
SNSで誰もが報道記者、誰もがテレビカメラマンとなって、すぐに投稿でき情報はリアルに世界中に瞬間拡散される。戦争の悲惨さも従来の数万倍伝わる。また国家によるアピールも同様に伝えられる。
SNSによって、明らかに戦争に歯止めがかけられている。何でもアリは影を潜め、一定のルールにも似た〝自重〟が形成される。それを破ると国際世論形成に不利だからだ。
一方兵器の進化などに、もうITは欠かせないという側面もある。ドローンによる攻撃などは、かつては想像もできなかったし、これからも戦い方は変わっていくだろう。
日本は被爆国として核の拡散に反対してきたが、現実として世界には何万発という核が存在する。これを使用しない活動に重きを置くしかない。
加えてこれからはITの戦争利用に、一定の歯止めをかける役割を日本は果たしていくべきだ。戦争反対を唱えるだけで、戦争は無くならない。平和に向けての行動が重要だ。
悲惨を体験した国家として、戦争を唾棄する日本の政治スタンスを世界に向けて、ITの平和利用、国際紛争における新たなる国際法制定に向けて努力をアピールし、世界をリードしていきたい。したり顔で「国際法は意味がない」などと言う奴は、この際横に置いておこう。
スイスは永世中立国としてとても有名だ。ホントに平和的な国家なのかどうかは知らないが、とにかく永世中立なのだから、もし戦争が起こったらスイスが悪いのだとは一般的には思いにくい。いや、紛争原因の詳細情報が伝わらなかったら、かなり考えられない。国家イメージが、今はますます重要な局面だ。
国際世論を味方につけ、国家ポジションを確立していくのは、政治からのメッセージとそれに伴う行動がポイントになる。平和と日本の将来のためには、政治家の皆様方には是非ともそんな活動をしていただきたい。
こういったことは、総選挙の争点にはならないですよね?
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