藤井聡太竜王が名人位を獲得し、これで七冠となった。羽生善治七冠とちょっと様子が違って、残りのタイトルを目指す途中の失冠がほとんど想像できない。二番手以降の善戦が期待できないくらいの強さだ。余程の事故がない限り、いや事故があっても20世永世名人になるに違いない。そして八冠も実現するだろう。
エンゼルスの大谷選手もとんでもないパフォーマンスを続けている。さらに実績を積み上げていくはずだ。我々は現世で生きるレジェンド、間違いなく語り継がれるであろうプレイヤーの生の姿と技術を現実に満喫できる幸せを与えられている。しかもそんなレジェンドが同時期に二人もいる。
今更二人のプレーを私が分析しても仕方がないが、二人に共通するのはストイックとは無縁のムードだ。もう楽しくて仕方がない、24時間他にする事なんて無いというくらい、野球に将棋にのめり込んでいる。普通の棋士や選手が同じ修練をするのは、ストイックと映ってしまうだろう。藤井七冠はどんなタイトル戦でも緊張が見られない。将棋そのものが楽しくて仕方がないのだ。大金がかかった竜王戦でも、控え室の練習将棋でも、彼は同じ情熱で将棋を指すだろう。
羽生善治19世永世名人は、相手が悪手を指すと少しがっかりしたような顔をした。勝ち負け以上に「この将棋、もっと楽しめたのに。探究できたはずなのに」という思いが走るらしい。藤井七冠はそれ以上に、勝負とか賞金などををすっ飛ばして将棋そのものにのめり込んでいるように見える。
間違いなく語り継がれる政治のレジェンドプレイヤーは、なかなか現れない。総理になっただけで本来的には歴史となるはずなのだが、大谷、藤井クラスは誰かと聞かれても、なかなか答えは見つからない。
政治にストイック過ぎるほどのスタンスで、政策を連発し実現に邁進し続けながら、天下一品の品格と人間味を持つ政治家を見たい。そこに国政も地方政治も関係ない。是非ともあなたがレジェンド市長、県議、市議になってもらいたいと思う。
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