迷惑系ユーチューバーが「高齢者に厳しい社会を」と訴えて、地方選に出馬している。そういえば「年寄りは社会的に集団自決」なんて発言していた言論人もいたようだが、世も末である。
別に高齢者を特段に優遇する必要はないが、社会が高齢者を消し去るように向ける発言が蔓延したら、世界に向けてインバウンド戦略が成功途上にある日本にとってイメージとして致命的であり、また中長期的には外交にもマイナスになるだろう。
私も高齢者の年齢に近づきつつあるが、そもそも高齢者のポジションくらい実力で奪い取れば良いではないか。情けない、という言葉しか出てこない。
高齢者が多過ぎるので、そちらに力も予算も取られてしまうといった心配はさほど要らない。高齢者の人口ゾーンが多いということは、その層がいなくなる時代はドッと多数がいなくなるのであるから。高齢者が溢れているかの時代は、日本の歴史といった長いスパンで見れば、ほんの一ときのことだ。そもそも年齢や死は順番であり、黙っていても誰もがそれを迎える。
「世代間戦争」なんていう人もいるが、そんなものがあるとすればあまりに発想や気概が小さ過ぎるのではないか。坂本龍馬や福沢諭吉が聞いたら、呆れて黙り込んでしまうだろう。
現代社会の中でそんな風潮が多少でも出てくるのは、日本人のスケールが小さくなったのか。それとも政治力の不足なのか。
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