異次元の少子化対策が着々と進んでいるらしいが、どうもこの事態になって、まだ場当たり的な対処しか見えてこない。児童手当の拡充だとか保育士の配置基準の見直しだとか、出産費用の保険適用だとか‥。
それらも少子化のスピードを緩める方策になるのかもしれないが、子供を産む女性が減り続け向こう30年間は少子化が止まりようがないのだから、もっとじっくりと取り組んでいくべきではないのだろか。小手先ではなく社会を変革するくらいの事をしなければ、30年後以降も確実に少子化は進む。人口が8千万になり5千万人になってしまったら、日本は成り立たなくなってしまう。
しばしば言うが、究極の少子化対策は公教育に尽きると思う。金が無くて産めない、金がかかり過ぎて二人目が行けない。原因のほとんどが教育費だ。今時のお母さんたちは存外真面目で、自分が思うところの〝キチンと〟育てたいと考えている。習い事から始まって、私立中学だ、ボーディングスクールだ、国際バカロレアだ‥キリがない。それも特別なる金持ちではなく、ごく普通のサラリーマン家庭の誰もがそう騒ぐ時代だ。そもそも大学の学費だって、ひと昔前と違って安くない。私立理系の子供が二人いれば破産だ。
公立小中学校といえば教員のブラックな労働環境がすっかりと世に浸透し、定員割れを起こしている県もある。担任の先生すら確保できない状況では、とてもお母さんたちは安心ができない。公教育で情操教育がなされ、基礎学力を付け、様々な学力層に対応できるシステムを作って民間に負けない教育環境を目指す〜これ以上の少子化対策は無いだろうと思うのだが。
どこかの自治体が率先して実践し、全国にムーブメントを起こしてくれないだろうか。市長、知事の出番である。
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