共通テストが終わった。英語、国語、日本史の問題を見たが、とても難しかった。この問題量を時間内でどうやって解くのだろうか。まともに勉強しなかった他の教科は異次元だ。今までのセンター試験に比べて、特殊訓練が必要になると思う。
中学入試は史上最高の盛り上がりを見せている。少子化に関わらず、来年以降も受験者は減りそうにない。コロナに相まって、都会の教育熱は過熱している。帰国子女でもないのに、英検2級に小学生が合格するのは全然珍しくないという。そして国際バカロレアだ。もういい加減にしてほしいと思うが、ママゴンたちはエスカレートするばかりだ。一番の問題は特殊な家庭のみではなく、一般的な普通の家庭にもこれが簡単に広まっていることだ。よく金が続くものだ。子供が二人いたら、家計はパンクする。
一方、公立小学校の先生の希望者が非常に少なくなっている。大分県は今年なんと定員割れした。70歳近い退職者が臨時教員として担任をやっているが、体力的に無理があるにも関わらず、どうこう言っている状況ではないという。少子化なのに、どうしてこうも先生不足になるのか。もうかなり前から公教育の低下が叫ばれているが、全体バランスが崩れていると言うのか、どこかおかしくないか?
コロナ禍の休校で、公立小学校が宿題プリントを配布しているだけなのに、私立では朝礼からネットで始まるらしい。家にいるのにきちんと制服を着ていなければいけないとか。それから一日授業が始まるのだから、まるっきり違っている。
教育格差だとか〝親ガチャ〟だとか色々と言われているが、私は一番の問題は地域格差だと思う。港区や中央区なんかに生まれた子供と北海道の超僻地に生まれた子供には、その瞬間に教育格差が生まれている。「大自然の中で育つ素晴らしさ」とか「のびのびと暮らせる大らかさ」などは分かるが、それはこの際置いておこう。今は人生を語っているのではなく、学習政策を述べている。
もう十数年前だがヤンキー先生に取材した時に、先生は「公教育の低下というのは正確ではありません。公教育地盤沈下というのが正しいのです」と語っていた。
公教育の充実は県議会議員、市議会議員が大いに活躍できる場だ。是非とも立ち上がって欲しい。都会の私立中学なんか凌駕してほしい。タブレット配布とかITとか、何とでもなるではないか。現状に甘んじてないで、アイディアをどんどん出して実現してほしい。
少子化対策の最大ポイントは、教育に金がかかることだ。公教育の充実が一番の早道だ。
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