自民党は勝ったのか?

 多くの箇所に携わった選挙に言及するのはあまり好きではないが、やはり少し触れておこう。茨城県議会選挙である。自民党は勝ったとか、いや負けたとか議論があるようだが、私の結論は「勝った」だ。しかし自民党支持率アップや政権浮揚にはつながらない勝利だ。
 この内閣支持率このご時世で、無所属候補者を加えたとしても自民は現有議席前後を保ったのだから、少なくとも負けとは言わないだろう。大物議員が何人か落選したのだから負けに等しいという人もいるが、これだけ中央自民党が揺らいでいるのだから、それは贅沢というものだ。今統一地方選をやれば、こんなものでは済まないだろう。議員の新陳代謝で済んだのだから、良しとすべきだ。

 茨城県は他の保守王国とはちょっと異質だ。私が実施した選挙区の調査には、全て共通項があった。1)自民の半端ない高支持率。不祥事があっても、税金が上がっても何がなんでも高い。時には50パーセント越えも。2、無党派層の少なさ。たまにそういった所もあるが、通常そんなエリアは地域事情があって、立憲とか維新などが高くなっているが、それも無い。3、自民の支持者は男がかなり多い。4、期日前投票者が多い。32万1668人だ。投票者数が74万2225人だから、投票者の43、3%が期日前投票をしている。
 1と2は珍しくないが、3、4も加わるとかなりレアケースだと思う。簡潔にいうが、「企業絡みの投票が多い」ということだ。地場の中小企業のオヤジさんたちが熱心に動き回っているのはもちろん、大企業だって選挙に熱心な様子がうかがえる。
 今はそのような地域はあまり無い。従業員は会社の政治方針なんぞには従わず、団体だって若者の投票率はダダ下がりで、無党派層が幅を聞かせている。自民支持者だってかなり軽く、あっちへ行ったりこっちへ行ったりする。
 茨城県が勝ったから、次の統一地方選も傷は少ないと考えるのは甘いと見た。もっとも私が調査したエリアのみについての検証だけども。

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