またまた長い地方への出張から帰ってきた。自民党の支持率が大変なことになっているが、私が行っている調査でもその傾向を示している。私の場合全国調査ではなく、特定選挙をターゲットにその地域地域で調査を実施するが、同じ地域で調査をしても8月から5〜10ポイント以上自民党は下がっている。揺れ幅の違いは「そこが元々保守地盤かどうか」に大きく影響されている。野党系が強い地域は、自民党の下落率が非常に大きい。しかし野党支持率は全くと言っていいほど上がっていない。ここがポイントだ。
本質的に野党系が強い地域は、もちろん野党の支持率が全国平均よりはずっと高いが、日頃のナマ数字は自民党を越えることはまず無い。自民党に不祥事があっても、野党の支持率は微増するに過ぎない。無党派層が大きく増えるのである。これは何を意味するのかだろうか。
要するに「根っからの政党支持者」なんて、自民も野党の大政党も支持率が高い時の半分ちょいしかいない、という現実だ。「衆議院小選挙区は個人の努力よりも、政党の力次第で当落が決まる」なんて言ってる輩が少なくないが、逆説的に考えれば選挙区内政党支持率は候補者自身の日頃の努力で上昇させることができるのだ。
驚くべきことだが現職新人共に、次回の当選に向けて日頃は何もしていない候補者が多い。「いや、式典に呼ばれたり祭りに参加したり、時々駅頭に立ったりします」とご本人はのたまうが、ただ参加しているだけ、やっているだけ、がほとんどだ。ミニ集会はやるもの、辻立ちはした方がいいもの、式典に呼ばれたら出るものと霊能者の自動書記じゃあるまいし、少しは考えろと言いたい。
一つ一つ戦略的に実施していくべきだろう。「この活動は何を目指すのか、何のために実施するのか」がそこになければ、ただのラジオ体操だ。居合わせた有権者は次回候補者ことを、ただのオブジェと思うだろう。
考え一つで、戸別訪問も辻立ちも全く違ったものになってくる。
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