石川県が熱い。熱いのだが、自民党的には「何をやっているのかね」と思っている人は少なくないだろう。何せ三分裂なのだから。こんな事で参議院選挙は戦っていけるのだろうか。
石川県は伝統的に保守地盤だ。日本の各地でこのような県は少なくない。保守地盤だからこそ、保守同士の争いが起きてしまうと言えなくもない。しかし石川県と似たような元々保守地盤の地方では今、それが崩れ始めているように私には思える。ほとんどの地元の人たちは、それを知らない。
先日ある県で、全県調査をやった。2000サンプルだ。大体どこの県の調査でも、例え東京都のような大都市圏でも調査サンプルは2000が主流である。内閣支持率などを調査する各社のサンプル数が全国で精々1000ちょっとなので、これで十分すぎる。誤差は極めて少ない。
すると確かに自民党支持は高い。全国平均よりやや高いだろう。しかしそれ以上に維新が異常に高い。全国平均の二倍以上だ。それに加え立憲民主もやはり全国平均より二倍強の支持率だ。選挙直前しか調査をしない県連関係者はこの事実に気づいていないだろう。
今回私が調査したこの県は、実は例外ではない。ここ数ヶ月、このような県が特に東日本のあちこちに見られる。大阪からかけ離れている地域での維新の爆発的な伸び、そして地に落ちたかに見える立憲民主の局地的な高支持率。立憲に関しては、そこにいる現職元職議員の人気が大いに影響する。維新と立憲が極端に支持率が高い分だけ、無党派層が激減している。
岩盤保守王国が揺らいでいるのだ。それに気づかない恐ろしさ。地方の自民党県連幹部はその事実を一刻も早く把握すべきだろう。
宮城県は分裂を避けるために、参議候補を内部調査で決定するという。苦肉の策なのだろう。これも一つの知恵だ。ただ負けた方を3年後の候補者として約束する、というのはどうなのだろうか。自民党的にはアリなのかもしれないが、有権者的には受け入れにくいかもしれない。そもそも1ヶ月後の政治的世論も不明確で誰も読めないなこの時代、3年後の候補者って‥‥。
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