当たり前のこと

 選挙で最も重要なのは、当たり前のことをキチンと実行する事だ。選挙が実施される前の日常時から自分のリーフを満遍なく配布する。ポスターを貼る。辻立ちを実施する。自前の組織を構築する。しかしなぜかこれが出来ない。そして選挙の数ヶ月前になって、バタバタと慌ただしく活動する。「時間が無い、時間が無い」と本人らは必死だが、なあに今までサボってきただけである。
 どうして自分の生き死にがかかっているのに、人間はサボりたがるのか。まるで受験生とそっくりだ。「受験勉強は可能な限り手抜きしたいが、いい大学には行きたい」選挙戦術だとか政策の作成などと直前は大騒ぎするけど、日頃当たり前の事をやっていない候補者がかなりの割合を占める。
 近頃は無投票がやたら多い。首長戦ですら無投票はけして少なくない。私のクライアントである地方都市の首長もまもなく告示だが、相手候補が一向に見えてこない。無投票が濃厚だが、彼はこの半年間ボーッとしてはいなかった。支持者を固め、自分の新聞を作成し全戸配布し、リーフレットも新しいものにして全戸配布し、トドメには支援者集会を開催する。
 当たり前だ。他の候補者が出てこられないように、「出てもこりゃ無理だ」と思わせるように活動をボリュームアップしていく。黙って見ている現職首長が多いが、誰も出てこないからこそ活動を最大限まで持っていくのが本筋である。
 特に無投票首長や議員は、次の選挙が極端に弱い。八年間も選挙から遠ざかっているから強いわけがない。後援会は年寄りばかりとなり、みんなクタクタとなる。無投票前の今こそ全力を尽くすべきだ。
 近年特に“一発芸”を狙って活動をする候補者がやたら多いように見えて仕方がない。当たり前のことを当たり前にできている候補者こそ、令和の時代を生き抜いていくと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました