講演依頼で考えた

 日本政治総合研究所主催によるJICA「議会運営・選挙管理」研究で講演することになった。我が国における選挙関連のパンフレットやポスターの制作について語れ、ということだ。今回はコロナ禍なので参加者はアジアの方々だけらしいが、少しでも分かりやすく日本の摩訶不思議な公選法下における制作手法を説明しなければならない。久しぶりにきちんとしたレジメを作ろうと思う。しばらく現場にいたので、この手の書類作りは自信ないが何とかなるだろう。
 問題は講演時間だ。持ち時間は40分のみだ。私は60分や90分の講演には慣れているが、40分というのはなかなか大変だ。くだらない前振りなんて微塵もやっていられない。しかも驚愕の事実が私に告げられた。日本語で話す私に通訳が入るという。通訳時間が入るので、私の正味は半分くらいになるのではないだろうか。どうも私が英語で話せば40分間を使えるらしいのだが、とてもじゃないがそんな勇気も技もない。私は詳細解説を諦め、ポイントのみ分かってもらおうと方向展開する。
 新人候補がイベント、式典などに招かれ、挨拶している場面を商売柄よくお見かけする。あまりこなれていない人は、あれこれと説明しようとするが所詮それは無理というものだ。与えられた時間はほとんどの場合が2〜3分で、5分以上話せることは非常に稀だ。(持ち時間を指定されていないため長々としゃべる人もいるが、ほとんど逆効果)
 まずあれもこれも話そうとするのをやめることだ。どうせ無駄。聴衆はそもそも鼻っからきちんと聞こうとは思っていない。要は一つだけ話そう、これだけは分かってもらおうというスタンスで話すことが最重要だ。このツボを外して話しまくる場を心えないベテラン議員もかなり頻繁に見受けられる。
 相手のポジションに立った思考形態、一般ピープルの目線が全ての選挙戦略に必要になる。発想は一般ピープル目線で、制作や実施はプロ仕様で。

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