時代の変化

時代の変化は激しい。十年一昔などというが、何事ももう三年前の常識は通用しなくなっている。事実街の風景はドンドン変化していく。選挙は三年前の常識が通用せず、常に新しい手法を模索していかなければならないという。だが本当か?
 私が東京に出てきたのは四十年以上前だ。確かに現在多くの人で賑わっているが、その頃だって賑わっていた。私の最初の居住地、吉祥寺はその頃からオシャレな街で通っていた。ワンルームマンションの家賃は五万円以上していたし、牛丼は三百円だった。変わったことといえば、携帯電話の普及とネット社会になったことくらいか。
 私の生まれた年から50年前を遡ってみよう。伊藤博文が暗殺された。幸徳秋水が弾圧された。まるで歴史の教科書だ。同じく今から同じく50年前を遡ってみよう。ニューヨークドールズが人気絶頂で、MC5は凄まじいロック革命を起こしていた。AC/DCやエアロスミスだってデビューしていた。何だ、今とさほど変わりがないじゃない。そう、変化の激しい時代と言っている割にはどうってことないのだ。
「今の若いモンはどうしようもねえ」これは今に始まったことではない。50年前から年寄りは、ブツクサと呟いていたし、今の年寄りが特段変わり者というわけではない。ただ面白くないだけだ。
 「実際はたいして変わりがない」目線を変えてそう思ってみると、現在進行形の政策、将来を見据えた政策など共存共栄、共感しうるものを構成していけるのではないか。
 今巷で流行っているかに見える世代間抗争なんて、実はどうでもいいことなのではないだろうか。自治体の各リーダーは小さなことに拘らず、自己判断で50年先を見据えた政策を推進してほしい。選ばれたリーダーという自覚を持って。

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