負けてしまった。

 選挙に負けた。悔しい。二万票ほど足りなくて、比例にもかからなかった。
 敗因ははっきりしている。当初目標にしていた辻立ちの回数が足りなかったからだ。公示が早まったせいもあるが、この400回の差、実は大きい。目標回数は人口、公示までの残り期間、空間などを鑑みざっくりと自身の経験値から弾き出したものだ。
 辻立ちをバカにする人たちが全国各地のあちらこちらに少なからずいるが、彼らは辻立ちの何たるかを知らない。辻立ちはボディブローのように効いてくる。相手を一発でKOする事はできないが、ジワジワと沁みてくる。辻立ちの回数は、他の全ての活動に関わってくるのだ。私は事前に実施した辻立ちの回数で、選挙戦略を組み立てる。
 聴衆の多いところでやりたがるのはアマチュアだ。特に初期段階はなるべく人のいない所からやる。第三者から見れば、まるでバカのように見えるはずだ。しかしここに作戦の第一歩がある。
 辻立ちは高みを極めた者にしかその効力は分からない。私の候補者はほんの少しスピードが足りなかったが、素人候補者が巨星を倒さんとした爆発力と人間力は私の三十年に渡る選挙人生でも稀有だったと思う。
 でも負けちゃったんだけどさ。リベンジを期待。

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