酒は飲めないが

 街場の中華料理屋に行った。規制中なのに結構混んでいる。酒は飲めないという。知ってはいたが、いざとなると何故かうろたえる。「ビールもダメなんですか」なんて聞いてしまう。我ながらバカじゃないだろうか。
 この場合、店員の応対は大雑把に2つに分かれると思う。「決められているからダメなんですよ」お前はニュースを見ていないのかと見下すような態度だ。もう一つは「申し訳ありません。もう少ししたら、また飲みに来て下さいね」とニッコリされる場合。どちらが素直になれるのかは言うまでもない。
 さて候補者や政治家の場合、もちろん強烈なリーダーシップの姿を求められる。そして納得させられるかどうかがポイントと思われるが、まず必要なのは好感度だ。
 例えば公開討論会なんかで、相手側から論点ずらしじゃないかというような反論をされる場合がある。相手側はまるで悪の権化に対する正義の味方ヅラをしている。あるいは街宣活動をしている時、どうしようもないクレイマーに遭遇する時がある。正論はこちらにあるのだが、どうもそれが通じそうにない。
 そんな時は相手を説得しようなどと思わない方が良いのかもしれない。どうせ相手は敵なのだ。じゃあどうするか。
 相手を説得しようと必死になるのはやめて、その周りにいる人たちに語りかけるつもりで話す方がベターだと思う。公開討論会の場合は、もちろん相手側ではなく聴衆がターゲットだ。
 選挙を想定した場合、相対しているヤツがいかに台風爆風型であっても、そんなのは大した問題じゃない。もっと大きな網を広げて、ターゲットを大きく捉えた方が圧倒的に得策である。
 もっとも戦場の現場でそう冷静になるのは難しいのだろうが、当確を勝ち取る現代選挙の必須のアイテムかもしれない。

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