衆参の3選挙で自民党が全敗した。それぞれに敗因はあるだろうが、沈滞、疲弊し切った社会の中、それぞれ勝つのはかなり難しかっただろう。
私が注目したのは、勝ち負けではなく投票率だ。3つともひどい。北海道と長野は過去最低を記録した。広島は接戦の大戦争であるにも関わらず、前回よりも11ポイント以上も下げている。
コロナだから投票に行かなかった、という理由はさほど当たらない。コロナ以降の各地の首長選では、必ずしも減らしているとは限らないからだ。しかも緊急宣言前には期日前投票期間はたっぷりあった。まあ投票日が緊急宣言初日ということも多少は関係しただろうが、それにしても下げ幅が半端ではない。一方やはり昨日投開票があった名古屋市長選では、前回は無風で今回は激戦という要因はあったにせよ6ポイント近く上げている。
短絡的に回答を出す気はないが、国政に対する厭世感と自治体に対する期待値の大きさを感じざるを得ない。
この一年間、国民生活におけるコロナの影響は大きすぎた。歴史的と言っても、微塵も過言ではないだろう。日本のコロナ対応を称賛する意見も世界的にはあるが、これは日本国家〜政府に対してではなく、むしろ国民の気質や風潮に対する称賛だろう。一方自治体への評価は、リーダーによって分かれた。良くも悪くも一年近く、コロナで政治家は判断された。
世間は暗い、本当にクライ。「これからの日本はこれで一人当たりのGDPを上げていこう」なんて声を上げる政治家を国民は待望しているのだが。
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