撤退せよ

全国で新たに1261人の新型コロナ感染が確認された。感染が1日で千人を超えたのは初めてだ。今まで感染者がゼロだった岩手県でも、二人の陽性が判明した。これ以上の拡大は食い止めなければならない。今がピークであって欲しいと願う。

そんな折り、あろうことかGO TOキャンペーンは続けるという。是非とも全国に旅行に出て下さい、と政府が旅費をくれるのだ。政策の不合理もはなはだしい。バカの集団でもなかなかこうはならない。

どうしてこうなるのか。まず考えられるのは行政の硬直化だ。いったん決まった政策をそのままやらないのは、お役所的に大変なのだろう。毎年予算の消化に走る道理だ。また政治サイドに芯がなく、あっちやこっちの顔が気になるのだろう。観光業へのケアは別の形に変更すれば良いのに。さらには政治家のメンツ。まあ、与野党国政トップリーダー達のメイン業務は国民のために政策を考えるのではなく、いかに相手の足を引っ張るかなので、それはそれで正しいスタンスなのだろう。きっと。

しかし各地のリーダーたちは、けしてそうであってはならない。政策の延期や中止を、勇気と説得性を持ってこれに当たって欲しい。市民の生活を思って、きちんと経緯を説明しよう。そこに誠実さがあれば、十分に有権者に受け入れられるはずだ。

厚労省の中で、8000万枚の布マスク配布の延期を検討しているらしい。ある経営コラムニストは「これからは政治家も経営者も撤退スキルが重要」と語っている。

スキルが重要なのか勇気と説得性が重要なのか、正解はどちらでも良いが、有権者へは誠実であって欲しい。最終的な支持はきっと得られるだろう。

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