公約違反

鹿児島の知事選で、現職が落選した。一番強いとされる二期目の知事選選挙で負けるのは珍しい。脱原発を掲げて初当選したが、川内原発の稼働を容認した。これが公約違反だと多くのメディアは報じた。

1995年には参議院選で、愛知の末広まきこ氏が愛知万博反対を唱えて当選。その後自民党に転じ、愛知万博を促進させる側に回り世間を大いに賑わせた。次の選挙は落選している。

公約を守れる人は実は少ない。全て守る事ができたならば、政治家としてはスーパーマンだろう。では同じ公約違反でも、何が当落を決めるのか。

答えはただ一点。“公約の肝が変節したかどうか。変節したように有権者に映るか否か”である。選挙力学的にはほとんどアウトだ。この場合公約の肝とは、当選に大きく寄与した政策そのものを言う。対して「頑張ってここまで道筋はつけたが、残念ながら達成率はまだ20%である」なんてのは全然オーケーだ。前に触れた現職市長の退職金問題に意を唱えて当選した新人などは、次の選挙でまるっきる頬かぶりをしたままの当選は不可能だ。達成率をどこまでどう考えるのか、頭の使い所となる。

公約違反ではないが、経歴詐称には注意しよう。事前のリーフや後援会報の類での少々の間違いはいいが、本番のビラや選挙公報には些細な間違いも許されない。場合によっては虚偽事項公表罪となり失職は勿論だし、二年以下の禁固又は三十万円以下の罰金だ。

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