取り繕って欲しい

 参議院議長だった尾辻秀久氏の三女である朋美氏が、立憲から参議院選挙に出馬する。なぜ立憲なのか。違和感を持った人が多いのではないか。
 一昔前は自民側の人間が民主から出たり、民主党の議員が自民に移ったりと、普通にあったとまではいかないが、特に衆議院選でそこそこ見受けられた。「自民党には現職がいて、他に選択肢がなかった」「政権与党でないと仕事が出来ない」などの理由が主だった。衆議院小選挙区は、政党公認でなければ無理と考えられていた頃だ。
 それなら分かると百パーセントの納得は出来なかったが、「まあ、事情があるんだろうなあ」と推察できてしまう。彼らは一応政策的主義主張をしたり、イデオロギー的なものを語ったりしてきた。自民は中道〜右寄りの時代が長かったし、民主も左ばかりではなく事実政権も奪った。政党変更者は取り繕い、いやいや、大義名分を言ってきたのだ。
 しかしどうも最近は、政策や理念を抜きにして、思いっきり単なる選挙区事情だけと開き直ってると、つい感じてしまう。今さらイデオロギーでも無いかもしれない。しかしどんな国家を作りたいのか、憲法をどうしたいのか。アメリカや中国、ロシアや北朝鮮とどう付き合っていくつもりなのかくらいは、本音ベースで是非とも聞かせて頂きたいと思う。「グローバル社会の一員として、どの国家であろうと‥」なんておタメごかしはウンザリだ。
 なぜ国民民主ではなく維新や日本保守でもなく、立憲を選んだのか。自分の母体となるであろう立憲をしっかりと説明してもらいたい。
 「どこでもええねん、そんなもん」そう言ってくれると、かなりスカッとできるのだが。

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