アメリカのレベルは低いのか

 アメリカ大統領選でテレビ討論が行われていたが、候補者間の批難合戦がすごい。度を越しているし、内容が低レベル過ぎる。
「相手候補は犯罪者だ」
「あんたの息子こそ、これからさらに多くの罪が明らかになるだろう」
「不倫相手に口止め料を払った男が何を言うのか」
 挙げ句の果てには互いにゴルフ自慢をしながら、相手のゴルフをけなすという体たらくだ。二十年ほど前から米大統領選の誹謗中傷は酷かったが、いつの間にここまで地に堕ちてしまったのだろうか。日本の政治家、特に党首選ならば、もっとオブラートに包んで、あるいはウィットを交えたやり取りの中で相手候補を牽制するだろう。
 かつて私は大統領選からネガティブキャンペーンを学んだ。人格批判は結局自分に跳ね返ってくる。だからネガキャンは政策レベルで行い、時には政治哲学などにも言及するのがセオリーだった。その中からコンパラティヴキャンペーンやフィリップフラップキャンペーンなどを知り、自分の選挙戦でも実施していった。
 アメリカの候補者はお下劣になったのか、それとも国民全体が低レベル化して、このような醜い選挙戦になってしまったのか。
 もはや日本の方がよほどまともだし、民主主義として成熟している‥‥と思っていたら、つばさの党、都知事選における数々のポスター問題。
 日本もなかなか負けてはいない。

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