インバウンドにより、そこらへんで海外客が歩いているが、コンビニではおにぎりを購入している人がやたら目につく。「ただライスを握っただけの料理ではない」と好評だ。ニューヨークやパリでもおにぎり専門店が賑わっているだけではなく、ドイツや香港など世界の各地に広まりつつある。
ナタデココなどと違って、いっときのブームではないと思う。おにぎりは主食であって、十分な食事だ。しかも本来は安価である。火がつく可能性を持った食品だ。ニューヨークでは一個が7〜800円、物によっては千円近いという。
これはチャンスだ。私はこれからの日本は科学技術で食べていこうと指針を持つべきだと考えているが、もう一方の柱が農業だ。世界的人口増と気候変動によって高騰は続き、食糧難はさらに深刻化する。日本もその波を被る時は必ず来る。すでに購買力の弱い日本は太刀打ちできないかもしれない。
減反の繰り返しで日本政府は米の生産を抑えてきたが、もう逆の道を進むべきではないか。日本のコメは美味いらしい。単にインディカ米と中粒種の違いかと思っていたら、多くの中国人も韓国人も美味いと言う。
日本の政治家はせいぜい三年先の事しか考えない。まして数十年先のことなど、眼中に無いようにもうつる。端的な例が少子化、高齢化社会、人口減から来る国力の低下だ。人口減なんて四十年くらい前からマスコミや研究機関が騒いでいた。
しかしもうそんなことを言っていられない。ブランド化を進め世界に向けて米を販売戦略の中心に据え置き、かつ食糧難に備えよう。37%にまで落ちたカロリーベースの食料自給率も上がってくるはずだ。
しかし今、米が高騰している。おにぎり屋さんが経営に四苦八苦しているらしい。コロナ禍で減っていた外食が増え、需要と供給のバランスが崩れたからだと言われているが、減反を繰り返してきたのだからちょっとの変動であたふたしてしまう。
ハンバーガーのようにおにぎりが世界中で普及すれば、日本の将来に光明が見えてくる。
コメント