市長の裏切り

 三多摩の市長らが小池都知事に出馬要請をまとめて行なったのは、実は小池サイドだったと騒ぎになっている。都知事側からの企画ならば、純粋な要請とは言えないのではないか、小池さんは小狡いのではないか、といった論調だ。
 それはさておき不思議なのは、何故市長らからこのような声がマスコミに流れたかである。わざわざこんなことをリークする理由は何か?。1、立憲の蓮舫議員の出馬で、心が揺れている。あるいは小池都知事をつぶしたい。2、大した考えも無しに言った。
 もし2ならただのバカだ。そんなわけもなく、おそらく1だろう。
 事のはじめとして、小池都知事側からは「こういった出馬要請というスタイルは可能ですかね」と投げかけられ、「可能です」と答えた市長らのみが連名している。
小池側は選挙戦略として、この手法はどうかと持ちかけたのだろう。良し悪しは別だが、都知事側の思惑はよく分かる。ダメと言われれば当然引っ込めたはずだ。オーケーされて、同志の契り、戦友としての共同歩調を喜んだはずだ。
 約束も選挙戦略もあったものじゃない。蓮舫議員の出馬で、小池都知事に肩入れするのあまりにもまずい。自分の支持者、後援会組織を考えた時、蓮舫ファンが少なからず存在するのを思い出したか。
 都知事サイドも迂闊だった。このような微妙な仕掛けは、自分が心から信頼できる懐刀と言えるような市長にまとめてもらわないと危なくて仕方がない。信頼できると考える物差しもあやふやな政界になってきた。
 暴露が普通になって、公表が当たり前の世の中だ。個人情報はもちろん、選挙戦略も国家機密も、もう無きに等しい世の中にこのまま突き進むのだろうか。

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