都内のスーパーでキャベツが税込みで千円を超えたらしい。テレビニュースに映し出されて八百屋のポップには「申し訳ありません」と書かれてある。こんなの初めて見るが、面白いなどと言っていられない。単なる天候不良からの不作ではなく、私は異常気象による食糧不足の第一歩だと考える。世界はもっとさらに進んでいるが。
よく行く居酒屋の女将さんが言っていたが、野菜が高騰すると普段は来ない主婦のテイクアウトが増えると言う。そこは安酒屋だがチェーン店でもなく、客は貧乏人が主流で、細々とした商いを夫婦で営んでいる。大盛りサラダ四百円でテイクアウトされる迷惑など何のその、主婦はたくましい。社会常識をすり抜ける術と度胸を持ち合わせている。
女将さんは笑って済ませているが、内心では困っている。もちろん非合法ではないが、似たようなことが多発している店では禁止したいと考える所もあるだろう。
つばさの党の選挙妨害は合法か違法か議論されている。テイクアウトと違ってこんなの現行法でも違法と決まっているが、微妙な余地があるのならさっさと公選法を改正すべきだ。それにしても表現の自由を盾に改正反対派も政治家の中にもいるようだが、どうかしているのではないか。そもそも何でもかんでも自由が許されているわけではない。差別、誹謗中傷、国家機密暴露、暴言等が許されないのは放送禁止コードや昭和初期小説の語彙変更を持ち出すまでもない。
それにしても民主主義の基本である選挙演説の自由を妨害されて、それでもまだ「当局の取締り強化」を恐れる見解を示している政治家や学者の頭の構造はどうなっているのだろうか。社会に合わせた法律の適正化にシノゴの言うなと非難する人がいないのも不思議だ。〝もう一方の意見〟を尊重しなければならない歪んだ常識を感じてしまう。
キャベツのおかわり自由だった駅前のトンカツ屋が、おかわり一回に変更されていた。社会に合わせたルールの素早い適正化に、私は賞賛したい気持ちでいっぱいだ。
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