勇気ある撤退ノウハウを

万博の前売り券が苦戦している。まだ目標の一割弱しか売れていない。予算の増大化や知事の出入り禁止発言などですったもんだしていたが、建設準備も含めてもう予定通りの開催は無理だろう。パビリオンの低質化など、かなりの変更を強いられるはずだ。
 去年7月のこのブログで万博が安易過ぎると批判を繰り返したが、そこから一歩も進展は見られない。むしろ悪化の状況が続いている。万博協会は世界各国に「もう現実直視をしてパビリオン変更を」と言っているが、現実を直視すべきは万博協会と日本の方ではないか。
 開催の延期もしくは中止を真剣に考えるべきだ。ただやれば良いというものではないだろう。万博本来の夢、期待、ワクワク感、感動に結びつかない万博にどれほどの価値があるのだろうか。これ以上の税金の無駄遣いは勘弁してほしい。
 三年先どころか一年先も読めない時代になっている。初志貫徹、不退転の決意で遂行していくべき政策実行が本来の姿だが、一方で撤退の技術も今後は重要になってくると考える。
 特に地方自治体のリーダーは今後、自治体の衰退どころか、消滅を左右する決断に迫られることも少なからずある。自分の公約として推進してきた政策を止めなければならない時、身を切るよりも辛いと思いをするだろう。しかし読めない時代ゆえ、それをやらねばならないケースは今後増えていく。
 重要なのは住民、市民に対する説明だ。丁寧で誠実な説明が求められる。それらは必ずや受け入れられるはずだ。
 間違ってもパー券裏金答弁のような説明をしてはいけない。
 

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