週刊女性プライムが過去の不倫政治家らを整理して報じている。最後に「今井絵理子氏のように比例区のみで当選するゾンビ議員もいるが‥」と書いている。
ん?今井議員がゾンビ議員?これは完全に参議院選挙比例と衆議院選挙比例を勘違いしている。衆議院議員比例は拘束名簿、すなわち政党名で投票するが、参議院選挙は非拘束名簿だ。つまり名前を書いてもらわなければ当選できない。ゾンビ議員どころか、ハードな参議院比例選挙を潜り抜け、かつ政党に貢献した議員だ。(政党の議席数は候補者記名投票と政党記名投票の総数で決定する)
立派な記事をお書き下さる記者ですら、こんな程度の理解だ。まして一般有権者〜自分の支援者らが理解できるわけがない。「ちゃんと自民党って書いてきたからねー」と嬉しそうに比例候補の事務所に電話が入るが、その度に疲労が積み重なる。
参議院選挙で投票方式を覚えても、次の選挙の間に衆議院選挙が挟まると有権者はすっかりと忘れてしまう。元々選挙や政治に関心が薄いのだからそれも当然、しかし候補者側は(まさかそんな事がわからない訳がない)と考える。いや、そもそもツユ程も想像していない。参議院比例は支援依頼にプラスして、支援者に投票方法も教えなければならない選挙なのだ。
参議院比例は特異だが、市会議員選挙、県議会、小選挙区、一騎打ちの首長選、候補者の多い首長選、‥選挙はそれぞれ違っていて、戦い方はかなり違う。知名度があれば何でもオーケーというわけでもない。プラスしてお国柄や選挙区事情もある。
いろんな人がいろんな〝選挙の常識や極意〟を言ってくる。往々にしてみんなバラバラだ。えら〜い県会議員や選挙通の現職衆議の言う意見だって、どこまで本当か分からない。木村やよい元区長の例もある。鵜呑みにしてはいけない。全部自分が経験してきた極めて少ない選挙経験から語っているだけなのだから。
街頭演説はやるべきだ、戸別訪問は効果的だ、ミニ集会は支援者のワクを広げる〜全部本当だが全部間違いとも言える。「自分にとっての〇〇はどうあるべきか」を考えて活動しなければ、無駄に時間ばかりが過ぎていくだろう。
選挙戦略は「何が効果的か」ではなく「今の自分には何が効果的か」で考えなければ意味は無い。
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