マスコミ各社の世論調査で、自民党の支持率が過去最低まで下がっている。マスコミは大はしゃぎだ。確定申告の時期に絡めて税務署などで納税者に「自民党議員の裏金をどう思いますか。脱税だと思いますか」と聞いている。
コメンテーター役の可愛いタレントが「政治家は何にお金を使っているのか」「政治にお金がかかるのはおかしい」「サラリーマンはこんな経費は認められない」などと鬼のような形相で言っている。またレギュラーコメンテーターは「多くの国会議員がやっていた脱税」と言っているが、あまりにも感情的に見えて仕方がない。
そもそもサラリーマンや主婦、フリーターと政治家を比べるのがおかしい。比べるならその規模から言っても、中小零細企業主だろう。
国会議員は小さなラッキョウ会社と比べるのが適当だと考える。そのラッキョウ会社は七〜八人で経営している。社員とアルバイターの給料(秘書給与)、ラッキョウ商品宣伝のためのチラシやHP作成(そのまんま)、ラッキョウを作る設備投資(事務所初期費用)、運転資金(日常の事務所維持や会合費)などが掛かるのは誰でも分かるだろう。その他開発費や新規開拓営業費(秘書活動費)も結構な金額になる。
ラッキョウ製造販売事業と違うのは事業収入がそれに見合うだけ無いということだ。だからパーティ収入を目論んだり、献金を募ったり、親分からもらったりする。しかし企業献金なんて普通は大してもらえないし、パーティ券などそんなに買ってもらえず赤字パーティなんかザラだ。
サラリーマンどころか、小企業と政治家を比べるのだって、本当は適切ではないだろう。規模感把握のためにあえて比較してみたが、私の目分量では九割の政治家は運転資金に困っている。一割もいない配分型親分に対してマスコミや世論は非難すべきだが、実態とかけ離れて与党議員全員が悪の構図になっている。
実はこれはマスコミ全体が承知している事実なのだが、分かっていて世論煽っているのが常だ。
零細企業と比較して出費明細を示したら冒頭の回答は簡単だと思うのだが、そんな正論も通じなくしてしまう程に派閥パー券事件は破壊力があったということだろう。
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