治安が崩れる予兆

　フィラデルフィア市/ケンジントン通り、で検索して映像を見てほしい。ゾンビだらけの街だ。比喩ではない。本当にゾンビが街いっぱいに溢れている。薬物が蔓延して、警察は事実上もう手が出せないらしい。行政も諦めているのか何もできない。
　おかしくはないか。明らかなる犯罪者だらけの街を許容しているのだ。一地方自治体でどうにもできないなら、全米の警察機構を駆使して、一挙に撲滅しなければならない事態だ。私には見て見ぬふりをしているとしか思えない。ガバナンスを放棄してしまっては、街はおしまいだ。
　日本ではフィッシング詐欺、特殊詐欺の被害がさらに増えている。これもケンジントン通りとダブってしまう。毎日のようにパソコンやスマホに銀行だとかアマゾンだとか東京電力などから、金を払えとメールが入る。「電気を止めますよ」などと、もう一年以上も定期便のようにお知らせを頂く。全て無視だが何も変わらない。
　大金をあげるだとか、とても綺麗なお姉ちゃんがあなたとお付き合いしたいだとか、より分かりやすい連絡も来る。フェイスブックでも不思議なお友達認証のお願いが結構来る。何も私にだけこのようなメールが来るわけではないだろう。
　これだけ危なげな情報が溢れているのに、当局は何をしているのか。第一これら情報の全てが違法性がある。警察はこの無法をどうして黙っているのか。鳩を轢いたタクシー運転手を逮捕するため、死骸の解剖までしている人員と予算を少しでも電子解析に充ててはどうか。
　地方〜地域でも明らかなる違法が蔓延している所が少なくない。ゴミ出し、不法投棄、自転車放置、河川敷の不法占拠、ショップによる違法道路使用の常態化、ヤミ金、ぼったくり、違法建築、風営法関係‥‥一件二件だけではなく、連なって立派な悪事に発展している。私的警察ユーチューバーは、どうせならこういった犯人を探して張り込みをやって頂きたい。
　悪事が既得権益になってしまう事態以上に心配してしまうのは、住民〜子供たちの心への侵食だ。「我が地域ではこれで良いのだ」と多数が思ってしまったら、もうその地域、街、都市はすでに滅亡の道を歩み始めていると言える。事実全国を渡り歩いていて「市議会議員や市長は一体何をやっているのだ」と思うような状況もある。
　比較的そういうものが少ないというのが日本の強みだった。インバウンド需要の大きな要因がここにある。しかし世界に誇る日本の治安も、揺らぎ始めているのかもしれない。「違法が当たり前の街」を見せてしまう危機感を持つべきだ。